徒然なるままに垂れ流します。
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「ほら、見て。綺麗な空!」
そう言って、蒼穹に向け両腕を広げて振り返る。
その動きになびく髪は、陽光を受けて輝く。
「分かるでしょう? 世界は祝福されているの」
こちらまでつられてしまいそうな程、朗らかに、君は笑う。
とても幸福だった。
君と居る時間だけが、僕の世界の全てだった。
永遠に続けば良いと希っていたし、そうなるのだと信じて疑っていなかった。
けれど、そんな日々は、そう長くは続かない。
あの日。
あの、世界から光が失われたあの衝撃の日に。
僕は、この世に永遠など無いのだという事を思い知る。
そう。
君はもう、どこにも居ない。
全ては闇に閉ざされる。
世界は、もう、祝福されていない。
僕は、世界を滅ぼす為の物語を始めようと思う。
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